東光寺の長藤とは?
静岡県牧之原市にある、1985年5月に牧之原市の天然記念物に指定されている長藤で、静岡県の藤の名所の1つ。
大正時代の1915年に、河内祥山和尚が釣学院の末寺であった東光寺に入山するのを記念し、能の演目にも登場し天下にその名が知られた、磐田市にある行興寺の樹齢約850年の「熊野の長藤」の一枝を、境内のヤマフジに接ぎ木し育てたのがその始まり。
接ぎ木からは100余年だが、樹齢110余年となる根回り約4mの一本の木からなる藤棚には、今では20m四方の藤棚いっぱいに、1m余の淡い紫色の房が約2万も垂れ下がるまでに成長しており、訪れる見物客を楽しませている。
また1967年には、同寺より吉田町の林泉寺へと一芽の長藤が受け継がれており、こちらも「林泉寺の長藤」として藤の名所に数えられるまでに成長している。
例年4月中旬~5月上旬にかけて美しい花を咲かせ、開花に合わせて東光寺長藤保存会により藤棚に提灯が設置され、「長藤まつり」も開催されている。
東光寺の長藤の見所
東光寺の長藤
東光寺の長藤は、今尚藤の名所としてその名を連ね、謡曲でも知られる、磐田市にある行興寺の樹齢約850年の「熊野の長藤(ゆやのながふじ)」の流れをくむ名木である。
牧之原市の天然記念物
東光寺の長藤は、1985年5月に、旧榛原町の天然記念物に指定され、その後2005年の市町村合併により、牧之原市へと指定が引き継がれている。
一本の木
20m四方の藤棚は一本の木からなっており、接ぎ木してからは100余年だが、元のヤマフジが樹齢110余年となっている。根回りは約4mにまで成長しており、見事な枝ぶりだ。
約2万の花房
藤棚の四方いっぱいに花が咲き、1m~1.5m位のたわわな花房が、約2万垂れ下がっている。フジの花の観賞は、他のどの花とも異なっており格別だ。
穴場の藤棚の良さ
そのロケーションからまだまだ穴場的で、熊野の長藤のような観光名所ではないが、そこがこの東光寺の長藤の良さでもある。香り漂う藤棚の下で、のんびりと時を過ごせるのが良い…。
閑散期のツバキ
花房のない閑散期の藤棚はスカスカで、ただただ寂しいだけで、散歩の方を除けば訪れる者もまずいないが、年末年始の頃には、藤棚の脇に紅白のツバキが花を咲かせる。
東光寺
釣学院の末寺だった、河内祥山和尚が入山した当時のお寺としての面影は今は無く、藤棚の奥にコンクリート造のお堂と、周囲に祠がひっそりと佇んでいるだけである。
堂内の仏像
お寺としての機能は失っているものの、今も東光寺長藤保存会をはじめ地元の方々の手により大切にお堂が守られており、堂内は温かさに包まれている。
熊野の長藤を受け継ぐ名木だよ!
行興寺の樹齢約850年の「熊野の長藤」の一枝を接ぎ木し成長した藤棚だよ!
牧之原市の天然記念物だよ!
20m四方の藤棚いっぱいに、1m~1.5m位のたわわな花房が約2万も垂れ下がるよ!
穴場の藤棚でのんびりしよう!
住宅街の一角の穴場の藤棚の下で、香りを楽しみながらのんびりできるのがここの魅力!
東光寺の長藤 編