藤枝市観光ガイド 『玉露の里』 | ||||||||||
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玉露の里(藤枝市 岡部) |
★『玉露の里』をご覧になるにあたって | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
穴場的観光地 岡部! 静岡方面より、「明治のトンネル」や東海道の難所として知られた「宇津ノ谷峠」を越え、国道1号線から岡部市街を抜ける旧東海道へと入ると、やがて左手に「岡部宿のひなまつり」で知られる「大旅籠柏屋」が見えてきます。 その「大旅籠柏屋」の前の交差点を右折し、ずーっと北上していった先に、京都の宇治、福岡の八女と並び、「玉露茶」の日本三大産地として知られる、藤枝市岡部の朝比奈の茶畑が広がっています。 のどかな里山の景色といった感じがぴったりの茶畑ですが、そんな景色を楽しみつつしばらく車を走らせていくと、やがて道の駅の標識とともに、たどり着く場所がここ『玉露の里』です。 この「玉露の里」は、「玉露茶」とこの朝比奈地区の自然・文化・伝統を広くみなさんに知ってもらいたい・・・という地元の方々の願いとともに、1991年10月5日にオープンした地域振興のための中心施設です。 朝比奈川沿いを走る県道を挟み、道の駅と一体化した施設となっており、道の駅側には食事処として「茶の華亭」が、川を挟んだ向かい側には、四季を通じて様々な景色が楽しめる、茶室「瓢月亭」(ひょうげつてい)があります。 地元の食材が味わえたり、高級茶葉である「玉露茶」についていろいろ学べる場所であるとともに、意外に知られていないこの朝比奈地区を含む岡部の町の魅力が、この「玉露の里」周辺にはたくさんあり、「玉露の里」をキーステーションに、それらを身近に感じてもらおうというのが、この「玉露の里」の役割でもあります。 静岡県中部の観光地としては、静岡や焼津、奥大井などに目が行きがちで、地元民でも岡部の観光資源の素晴らしさに気付いている方は少ないように感じられますが、個人的には中部地区においては、この岡部は穴場的な観光地として注目しており、全国的に珍しいモノや日本一となっているものもあり、是非ともみなさんに訪れて頂きたいと思っている場所のひとつでもあります。 わくわくドキドキの今どきの観光地が、次から次にあるような場所ではありませんが、日本人の心を揺さぶる故郷の光景があちこちに見られるだけでなく、都会で疲れた心身をリフレッシュするにも、里山の何気ない風景が心を包み、そこにぬくもりや温かみが感じられます。 近年は、都市部では感じられなくなった日本の四季の移り変わりも、この岡部では肌で感じることができ、つくづくこの地に足を運んでいると、日本の四季は素晴らしい~と思える場所がいくつもあり、四季を変え訪れて頂きたい場所でもあります。 まずは一度、この「玉露の里」へと足を運んでみてください。 一変する「玉露の里」の茶畑! 静岡県には、川根や牧之原など、茶畑が有名なところがいくつもありますが、そんな茶畑とは一風変わった雰囲気を持っているのが、この朝比奈地区の茶畑です。 茶畑というと、かまぼこ型に整然と規則正しく並ぶ景色を連想する方も多いかと思いますが、この「玉露の里」周辺の茶畑は、毎年新芽が出始めた頃、そんな光景が一変します。 福山雅治さんや松嶋菜々子さんなどが登場したお茶のCMでも、玉露入りや玉露100%・・・と、玉露の高級感をアピールしたものが多くなっていましたが、そんな「玉露茶」という高級茶葉を生み出すための作業の一環として、「玉露茶」をつくる茶畑では、新芽が出始めた頃に、直射日光を遮るために、「こも」と言われるむしろを茶畑全体に覆いかぶせます。 この光景が実に日本らしいというか、心を揺さぶられるものがあり、若い方にはピンと来ないかもしれませんが、NHKの「小さな旅」のテーマソングが流れてきそうな、そんな雰囲気の眺めとなります。 毎年GW前後にこの光景は見られるのですが、何も知らずにこの「玉露の里」周辺を訪れた方は、一面「こも」に覆われた通常の茶畑とは全く異なる光景を前に、驚かれる方も多いようです。 この時期、この「こも」により何か観光客向けに特別なことがあるというわけではありませんが、ちょっとマニアックながら、この時期に「玉露の里」を訪れるのも通な楽しみ方としてはありかと思いますし、この光景だけでも一度は見に来る価値はあるかと思います。 そんな「こも」に覆われた茶畑の風景も、新芽が摘み終わる頃には、徐々に「こも」も外されていき、やがて朝比奈の茶畑は、見慣れたいつもの茶畑の風景へと戻っていきます。 お茶の旨味を引き出せていますか? そんな「こも」に覆われた茶畑で成長した芽を摘み取りつくられたお茶が「玉露茶」で、鮮やかな色、まろやかな風味、優雅な甘み、清純な香りがウリの高級茶葉となっています。 お茶には一般的に、ガンの予防や血圧・血糖値の降下、緑茶カテキンによる虫歯や口臭の予防、そしていくら飲んでも害にならないなど、良いことずくめの効能が挙げられていますが、珈琲でも紅茶でもなんでもそうですが、どうせ飲むなら美味しいにこしたことはありません。 しかしながら、いくら高級茶葉を買ったからといって、簡単に美味しいお茶にありつけるというわけではありません。 お料理もそうですが、高級食材を集めただけでは、料理が美味しくなるわけではなく、最高級のブルーマウンテンの豆でも、入れ方が悪ければインスタントコーヒーよりも不味くなってしまうことがあるように、せっかくの高級茶葉である「玉露茶」でも、きちんとした入れ方が出来なければ、その美味しさは味わえません。 美味しいお茶の入れ方というと、テレビや書籍など、とにかくいろんな方がいろんな方法を紹介しています。 また、産地により茶葉のランクにより、その入れ方が微妙に異なってきて、果たして自分が普段飲んでいるお茶の最適な入れ方はどれなんだ?と悩まれている方も多いかと思います。 でも、そんな方は概ね最適とはいかないまでも、それなりに研究し美味しい入れ方をされているわけで、もったいないのは、大半を占めるであろう、どんなお茶でもどこの茶葉であれ、ポットから急須にお湯を入れ、何の気なしに湯のみへと注いでいる方々です。 どんな価格帯のお茶であれ、せっかくの茶葉が、その本来の味の半分も引き出せていないのならもったいない話ですし、ほんの少し入れる工夫をするだけで、今よりも美味しいお茶が味わえるのなら、ちょっと努力してみてもいいのでは・・・と思う次第です。 おそらく多くの方がそうは思っていても、なかなかキッカケがなく過ごされているのかと思いますが、最低限のことを知っておけば、その日からすぐに味が変わってきますので、これを機会にちょっとお茶の入れ方を勉強してみましょう。 美味しいお茶の入れ方 一般的にお茶の美味しさを左右する項目として、①茶葉の量 ②お湯の量 ③お湯の温度 ④浸出時間 が挙げられます。 大概お茶を買うと、これらについての説明書きがありますので、最低限お湯の温度と浸出時間だけでも、説明書き通りに入れてみてください。 それだけでも、何の気なしに入れているお茶よりも、同じ茶葉で少しは美味しいお茶へと変わってくるはずです。 また、意外に知られていないのが、2煎目のお茶の美味しい味わい方です。 もちろん個々の茶葉により違いはあるものの、一般的には2煎目は、1煎目よりお湯の温度を若干上げ、長めに浸出すると良いとされています。 それと、1煎目を入れ終わった後に、急須にお湯を残さないということはみなさんご存じのようですが、茶葉が蒸れ過ぎないように、1煎目を入れ終わったら、必ず急須の蓋を開け中の熱を逃がす!ということまでは、ご存じでない方が多いようです。 ただ急須の蓋を開けるだけですので、簡単ですよね。 どうですか? これくらいなら今からでもすぐに挑戦できそうではないですか? まずはポットから直接高温のお湯を急須にいれるのではなく、湯のみへと入れ適温まで冷ますことから始めてみてください。 「玉露茶」は入れ方に注意! でもって「玉露茶」なんですが、「玉露茶」は一般的なお茶とは少々違った部分があります。 一般的には、煎茶は70~80℃、番茶は90℃以上の湯温が良いとされていますが、「玉露茶」は40℃~50℃とちょっと低めのお湯で入れます。 また、浸出時間も2分間と、かなり時間をかけて浸出します。 煎茶でも、高級茶葉になればなるほど、湯温を下げた方が美味しいとされていますが、「玉露茶」の湯温は特別なものがあります。 せっかくお土産に高級茶葉である「玉露茶」を購入していながら、いつもと同じお茶の入れ方では、「玉露茶」の特徴である鮮やかな色、まろやかな風味、優雅な甘み、清純な香りを味わえなくなってしまいますので注意しましょう。 間違った入れ方をして、「玉露茶は美味しくない!」とか、「いつもと変わんないなぁ~」なんて言わないで下さい。 そんなことにならないためにも、「玉露茶」の正しい入れ方や、「玉露茶」についての知識を学びに、この「玉露の里」を訪れ、「玉露茶」本来の味を知って頂き、正しい「玉露茶」の入れ方を学んでいってください。 これぞ「玉露茶」! 「玉露の里」には、いくつかの施設があるのですが、「玉露の里」を代表する施設となっているのが、「瓢箪池」(ひょうたんいけ)を前に優雅な佇まいを見せている「瓢月亭」です。 数寄屋風のこの「瓢月亭」へは、長屋門をくぐり、中門を抜け飛石をたどるようにして向かいます。 中に入ると、10席ほどの腰掛席の茶室である「紅月の間」、8畳広縁付きの茶室である「昇月の間」と「朧月の間」の続き間、そして本格的な三畳台目に水屋が付いた茶室「瓢庵」があります。 「瓢月亭」は有料施設なのですが、入館料に、茶菓子付きで「玉露茶」または「抹茶」が味わえるサービスが付いていますので、是非庭から眺めるだけでなく、この「瓢月亭」の門をくぐってみてください。 特に「紅月の間」であれば、特別な作法も必要なく、また正座をする必要もありませんので、気軽に美味しいお茶を味わうことができます。 「抹茶」好きな方は「抹茶」を、そうでない方は「玉露茶」を味わうことができるのですが、ここではあへて自分で入れる時のためにも「玉露茶」を飲んでみてほしいかぎりです。 本場の「玉露茶」の色・香り・味がどんなものなのか? 是非とも体感して参考にしてみてください。 見所いっぱいの「玉露の里」 そんな「瓢月亭」の茶室から外に目をやると、「瓢箪池」越しに、四季の移ろいが感じられる日本庭園が広がっています。 この庭園は、四季折々の草花が楽しめるとともに、「瓢月亭」の裏手方面に「茶花圓」や「体験茶園」「玉露品種園」などが続いており、ひと味違った散策が楽しめます。 また春になると、「瓢月亭」の窓の向こうには、桜並木も見えお花見もできます。 この「玉露の里」は、大勢の花見客が訪れるお花見スポットとしても有名であり、特に朝比奈川に並んだ桜並木と菜の花の光景が美しく、そんな並木の下ではお弁当を広げる家族連れの方も多くいらっしゃいます。 「瓢月亭」の入口付近には、そんな桜の木の下に、「魂の俳人」と言われ、1991年に「紫綬褒章」を受賞した、地元朝比奈の出身である俳人「村越化石」の「望郷の 目覚む 八十ハ夜かな」の句碑も建てられています。 花見の時期は、一番華やぐ季節でもありますので、「玉露の里」を訪れる時期としてはおすすめです。 そんな中でちょっと変わったモノがあるのですが、それが長屋門の建物をくぐった上部に吊るされている、秩父、草薙と並び「日本三大龍勢」の一つである「朝比奈大龍勢」の本体部分です。 正確には、「ガンタ」「吹き筒」「尾」という3つの部分からなっているモノで、その仕組みは実に複雑で簡単には説明できません。 ガイドの方がいれば、詳しくお話を聞いて頂ければ・・・と思いますが、「龍勢」とは、戦国時代の狼煙(のろし)が発展したもので、簡単に言えばロケット花火に落下傘のおまけが付いたようなモノです。 2年に一度、この「玉露の里」周辺で行われるお祭りには、全国から大勢の見物客が訪れ、昼間からござを敷いての大宴会に、飲めや食えやの大騒ぎとなります。 とにかく素晴らしいお祭りで、岡部の誇りでもあり、日本を代表するお祭りといってもよいほど見応えのあるお祭りとなっていますので、こちらのお祭にも是非足を運んでもらいたいものです。 そんな「朝比奈大龍勢」が打ち上げられる発射台が、「玉露の里」の前の桜並木を、川沿いに南下して行った先にあります。 川向うの道の駅側に渡る際には、この川堤の道を行き、「朝比奈大龍勢」の発射台を見ながら「ちゃっきり橋」という吊橋を渡ってぐるりと一周してみてください。 発射台が気になる方は、すぐそばまで行けますので行ってみてください。お祭り当日は、花火同様危険なため立ち入り禁止区域となり近づけませんので・・・。 「玉露膳」に「玉露しるこ」! 「ちゃっきり橋」を渡り、向かった道の駅側には、食事処として「茶の華亭」があります。 地元の食材を生かした料理が自慢の食事処で、是非ともお昼時に利用して頂きたいのですが、がっつりいきたい方は「玉露膳」を、休憩がてらなら「玉露しるこ」を味わってみてください。 この他隣接して「物産館」があり、「玉露茶」をはじめ里山らしいお土産がたくさん置いてありますので覘いてみてください。 また、気づかない方も多いのですが、道の駅の駐車場の一番奥には、ログハウス風の「ふるさと世界の昆虫館」があります。 世界中に生息する昆虫たち、約3200種類 5000匹の標本が展示されており、全長78cmの「メガネウラ」という大きなとんぼの復元模型などがあります。 わたしは昆虫には明るくないので、これらの標本がどれだけのものなのか?ですが、子供連れの方や興味のある方は、ちょっと覘いてみてください。 まだまだ魅力たっぷりの「玉露の里」ですが、「玉露の里」には、この道の駅と長屋門前の2ヶ所に駐車場が用意されており、どちらを利用されてもどのように巡っても良いのですが、台数的にも駐車場へのアクセスも、この道の駅の方が楽ですので、こちらに車をとめて、ぐるりと反時計回りに一周するコースをおすすめします。 春祭りや秋祭り、5月には「玉露の里まつり」、11月には地元の愛好家による「菊花展」などが行われる他、お花見や紅葉そして茶摘み体験など、一年を通じて様々なイベントが行われる「玉露の里」。 公式ホームページでは、そんなイベント情報も発信されていますので、お出かけの際には是非確認してからお出かけください。 また定休日もありますので、そちらも事前にチェックしておいてください。 日本の四季が感じられ、里山のホッとした光景に出合え、そして美味しい「玉露茶」の入れ方が学べるそんな「玉露の里」に、是非一度みなさんも訪れてみませんか? 都会では味わえない魅力が、ここにはたくさんありますよ! |
- 玉露の里 - 『旅シュラン』とは?
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