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Vol . 86

三保の松原 / 三保松原

Shimizu

清水

4つ星評価

三保の松原

Presented By 星★聖

三保の松原(静岡市)

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三保の松原をご覧の皆様へ

三保の松原(みほのまつばら)とは?

静岡県静岡市清水区三保にある、古くは万葉集に詠まれ、歌川広重の浮世絵『東海道五十三次』にも登場する、駿河湾越しの富士山や伊豆半島の眺めが美しい景勝地。

7kmに及ぶ海岸線には約3万本の松が生い茂っており、日本初の国の名勝で、日本三大松原日本新三景のひとつである他、『日本の白砂青松100選』にも選ばれており、2013年には世界文化遺産にも登録されている。

天女が舞い降りた『羽衣伝説』の舞台としても知られ、「羽衣の松」や 御穂神社 の離宮の「羽車神社」が建つ他、三保の松原の入口には、静岡市三保松原文化創造センター「みほしるべ」がある。

例年10月に「羽衣まつり」が開催され「三保羽衣薪能」が行われる他、元旦の初日の出スポットとしても人気が高い。

星★聖の名勝・史跡探訪記

三保の松原の見どころ

三保の松原のことなら「みほしるべ」!?

三保の松原

1922年3月8日に、天橋立とともに日本初の国の名勝に指定された「三保の松原」。

古くは万葉集に詠まれており、歌川広重の浮世絵『東海道五十三次』や『六十余州名所図会』にも登場する、駿河湾越しの富士山や伊豆半島の眺めが美しい景勝地で、1915年には北海道の「大沼」、大分県の「耶馬溪」とともに、日本新三景に選ばれている。

そんな三保の松原の自然や文化・歴史を学ぶ施設が、2019年3月30日に三保の松原の入口の観光バスの駐車場前に出来た、静岡市三保松原文化創造センター「みほしるべ」だ。

みほしるべの名称は、「三保を知る」+「道しるべ」から生まれた造語で、三保の松原のことはもちろん、富士山信仰や『羽衣伝説』など、何も知らずに訪れても、富士山と三保の松原のつながりや、芸術作品に描かれてきた三保の松原に見る日本人の美意識など、景観だけでない文化的な側面が理解でき、世界文化遺産に登録されたことが納得できる施設となっている。

みほしるべの入口には、温泉ではないものの松の葉を漬けた足湯が設けられているので、三保の松原の散策を楽しんだ後は、ここで疲れた足を癒そう。


三保の松原→三保松原へ!

三保の松原の案内図

三保の松原のことは、みほしるべで学ぶとして、やはり三保の松原を訪れて気になるのが表記問題だ。

三保松原」にて世界遺産申請したことから、マスコミをはじめ現在ではそう表記するところが多くなったが、元々は「三保の松原」が当たり前で、地図や道路標識・県の刊行物に到るまで、すべてと言ってよいほど三保の松原だった。

税金を無駄遣いしながら表記の修正が行われているが、個人的にはなんで「の」を抜いたのか理解に苦しむ。読み方は同じなわけで、三保の松原の方が表現に優しさも感じられ良いと思うのに・・・。

世界遺産登録から9年を経た2022年現在、三保松原への表記の修正は公的機関をはじめかなり行われてきたが、まだまだ一般には三保の松原の方が浸透しているようなので、私が生きている間くらいは「の」を使い続けても良いだろう。


もう一つの三保の松原の顔

三保の松原の松林

佐賀の「虹の松原」、福井の「気比の松原」とともに日本三大松原のひとつに数えられている三保の松原の松林を歩いていると、沼津の千本松原もそうだが、海風を受け斜めに傾きながらも、必死に根を張り耐えている松林の光景が実に印象的だ。

特に明け方の松林は、斜めから朝日を受ける形となり、赤く染まりながらその影を伸ばし、より幻想的な雰囲気となる。

とかく富士山をバックに大海原越しに松林が続くイメージが強い三保の松原だが、この朝日を受け赤く染まりながら強風に耐える松林の光景は、三保の松原のもう一つの顔とも言える。

ちなみに名勝に指定された1922年時には、7kmに及ぶ海岸線に約93,000本の松が生い茂っていたが、1990年代には約54,000本にまで減少し、2014年2月23日の富士山の日にちなんで行われたイベントでの調査では、30,699本と6万本以上も松が減少している。

同じ日本三大松原でも、圧巻の100万本の黒松が生い茂る特別名勝の「虹の松原」を見ているだけに、少し寂しい気持ちになるが、趣のある松林としての魅力は負けていない。


世界遺産「富士山」とのコラボ

富士山と三保松原

三保の松原は、2013年に『富士山 - 信仰の対象と芸術の源泉』の構成資産として、世界文化遺産に登録されている。

事前審査を経て世界遺産委員会やユネスコ(国際連合教育科学文化機関)に対して答申を行うICOMOS(国際記念物遺跡会議)による登録勧告では、三保の松原だけが富士山より遠く離れていることなどの理由から除外すべきとの勧告を受けていただけに、逆転で登録された時の歓喜する地元の様子は今でも覚えている。

そういう歴史的背景もあることから、世界遺産である三保松原から眺める富士山の雄大な眺めには特別な想いがあり、世界遺産から眺める世界遺産の光景は格別である。

上の写真のように、三保の松原の海岸からは美しい富士山が望めるわけだが、このような富士山を拝みたければ、空気の澄んだ冬場の冷え込んだ朝がおすすめで、特にイチオシなのは、街が静まりガスが減り大気が澄む正月三が日だ。

なんでわざわざ冬に…と思うかもしれないが、夏場に三保の松原を訪れても、ほとんど霞んで富士山は見えないし、運よく見られても、雪化粧していない富士山は富士山らしくないので興ざめだ。

ちなみに手前に海を入れた三保の松原と富士山のコラボ写真を撮影するには、羽衣の松から海岸沿いに350m程南下した、少し海に突き出た場所まで行けば撮れる。


惜しまれつつ伐採された2代目「羽衣の松」

2代目の羽衣の松

天女が舞い降りた『羽衣伝説』の舞台として知られる三保の松原の海岸には、御穂神社の離宮となる「羽車神社」や、御神体であり御祭神が降臨する際の目印とされる「羽衣の松」がある。

上の写真は、立ち枯れによる倒木の危険性から、2013年に惜しまれつつ地上2.5mを残し伐採されてしまった2代目の「羽衣の松」の在りし日の姿だ。

昔から見慣れていたこともあるが、先代の松の方が趣があって「羽衣の松」という感じがしていたので残念でならない。

場所的にも砂浜沿いにあり、朝日を受ける姿が印象的だったが、潮風をもろに受ける場所でもあったので、樹齢や環境を考えるとよく頑張ったと言える。お疲れさま…


3代目となる「新・羽衣の松」

3代目の羽衣の松

2010年10月に世代交代をして「新・羽衣の松」と命名されたのが、上の写真の3代目の「羽衣の松」だ。

先代よりもやや西にあり、御穂神社から神の道を抜けた一直線上に位置するようになったことは、伝説の松として神秘的だが、松の木そのものは数年たってもまだしっくりこない感じだ。

周囲の松に埋もれた印象で特別感が無く、羽衣の松としての貫禄が出るまでには、まだしばらく時間がかかりそうだ。


古き良き時代の「神の道」

三保の松原の古き良き時代の神の道

羽衣の松に舞い降りた御祭神が、御穂神社へと至る道が、三保の松原の入口より約500m続く松並木の「神の道」だ。

上の写真は、世界遺産登録前のまだボードウォークが設置されていない頃の、「古き良き時代の神の道」だ。やはり趣がある。

現在の神の道は、来場者の増加による松並木の保護なども考慮し、世界遺産登録後の整備にて、直接松の根を踏まないようにボードウォークとなっている。

昔は平日などは散歩で歩く人の姿が散見される程度で、観光目的でここを歩く人はまずいなかったが、現在は三保の松原の駐車場が変わったことや圧倒的に観光客が増えたこともあり、かなりの人がこの道を行く。

名前が名前だけに、やはり道の真ん中を歩くのははばかれる訳だが、それとは別にボードウォークが出来た現在でも、海岸の松林と同じように神の道の松並木の衰えは否めない感じで、歩いていて居た堪れなくなる。


暴れん坊将軍のオープニング

三保の松原の海岸

三保の松原の砂浜は、美しい松原を伴った海岸を選んだ、社団法人 日本の松の緑を守る会が選定した『日本の白砂青松100選』に選ばれている。

遠景は美しいのだが、実際に歩くと石ころが多いわけで、ここが白砂だったらどんなにキレイなことか…と思ってしまうが、浸食が激しくてとてもとてもそんな状態では無い。

世界遺産登録に際して、景観を損ねるテトラポットなどが問題となったが、この景観を守るために様々な手法が試されており、削り取られ東へと流され海底へと沈んだ砂を採取して海岸へと戻す作業なども行われている。

そんなこともあり白砂の海岸というイメージからは程遠いわけだが、それでもこのロケーションの海岸線を歩くのは気分爽快間違い無しなわけで、子供たちは波打ち際を喜んで走り回っている。

走り回ると言えば、テレビ朝日の時代劇『暴れん坊将軍』のオープニングで、馬にまたがり松平健さんが飛沫を上げながら疾走していた海岸のひとつが、この三保の松原だ。

静岡県内では、この他大瀬崎や東富士演習場でも、暴れん坊将軍のオープニング映像が撮影されている。


県内屈指の初日の出スポット!

三保の松原から望む初日の出

元旦には多くの参拝客が訪れる、静岡県の初日の出スポットとして人気の三保の松原。

三保の松原から望む初日の出は、伊豆半島の山々の上からとなり、残念ながら水平線から昇る朝日は見られないが、『羽衣伝説』の残る世界遺産の砂浜で拝む初日の出は、やはり感慨深い。

毎年御穂神社で初詣を済ませた多くの参拝者が、この初日の出を見ようと、三保の松原の浜に押し寄せる。

昔は近くに住んでいたこともあり、立て続けに何年か初日の出を拝みに訪れていたが、年齢とともにすっかり足が向かなくなってしまった。来年こそは…と思ってもやはり…。


エレーヌの碑 ~妻に捧げる詩~

三保の松原に建つエレーヌの碑

三保の松原の松林の中を散策していると、少し変わった石碑が建てられていることに気付く。

能の『羽衣』に魅せられ、三保の松原に憧れつつもこの地に立つことなく35歳の若さで亡くなった、フランスの舞踊家エレーヌ・ジュグラリス。そのエレーヌの夫であるマルセル・ジュグラリス氏が、妻の遺髪を持ち1951年に三保の松原を訪れたことに感銘を受け、翌1952年11月1日に建てられたのが「エレーヌの碑」と言われる「羽衣の碑」だ。

遺髪が眠る石碑には、朝倉京子作の能面を見つめるエレーヌのレリーフとともに、妻に捧げた詩が刻まれている。

三保の浦
 『波渡る風 語るなり
  パリにて「羽衣」に
  いのちささげし わが妻のこと
  風きけば
  わが日々の すぎさりゆくも
  心安けし』
   マルセル・ジュグラリス

1984年より毎年10月に開催されている「羽衣まつり」では、能『羽衣』の上演に生涯を捧げたエレーヌの顕彰式が行われている他、駿河湾の大海原をバックに設けられた特設能舞台で、『三保羽衣薪能』や『三保こども能楽』『羽衣の舞』などが催されている。

きっとエレーヌも毎年羽衣まつりが開催されるのを楽しみにしていて、やさしい微笑とともにその様子をそっと見守っていることだろう。

三保の松原の3つのポイント

冬の特に冷え込んだ朝に訪れよう!

美しい富士山を拝みたかったら、1月~3月の特に気温が下がった朝に訪れよう!

海岸から拝む初日の出は最高だよ!

御穂神社で初詣を済ませたら、その足で三保の松原の海岸から初日の出を拝もう!

暴れん坊将軍のロケ地だよ!

暴れん坊将軍のオープニングで、松平健さんが馬で疾走していたのがココだよ!

三保の松原の見どころ

温泉マイスター 星★聖(ほしたかし) 星★聖(ほし たかし)

三保の松原のおすすめ時期

1月初日の出 2月  3月  4月  5月  6月キャンドルナイト 7月  8月  9月  10月羽衣まつり 11月  12月 

三保の松原の基本情報

名称 三保の松原 / 三保松原
読み方 みほのまつばら
英訳 Miho-no-Matsubara
郵便番号 〒424-0901
所在地 静岡市 清水区三保1338-45
駐車場 あり
お問合せ 054-340-2100(みほしるべ)
するナビ 清水の観光スポット
アクセス ①JR東海道線「清水駅」
⇒静鉄バス「三保松原入口」下車 徒歩12分
②静岡鉄道「新清水駅」
⇒静鉄バス「三保松原入口」下車 徒歩12分

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